食べ物を美味しいと思う感覚は人によって異なりますので一概には言えませんが、一般的には業務用の方が市販の海苔よりも味は美味しいとされています。特に贈答用の海苔には高級品が多く含まれていて、海苔の美味しさは値段に比例すると言われています。
また、問屋さんなどで販売されている業務用は、商品を海苔に限定して取り扱いしていることから、流通の回転が何でも売っているスーパーなどと比べると圧倒的に早く、海苔は鮮度が高い方が美味しくいただけるので、それも業務用の海苔が市販のものよりも美味しいと言われる大きな理由となっています。
また、海苔の味の違いを判別するなら、高級品で1,000円や2,000円などの大きな差があるものよりも、安価なグレードで数百円程度の違いがある方が素人でも分かりやすいとされています。
海苔の産地に関しては、有名な九州の有明海産のものから、中国にまたがる瀬戸内産、中部の伊勢湾産、関東の東京湾などさまざまですが、地域によって海苔の味に特徴があることは事実です。
有明海産ならしなやか口どけを狙っていたり、東京湾産なら口どけの良さもありながらしっかりとした食感で、香りを大事にしていたりします。加えて、その地域に海苔の造り手の個性やこだわりでも海苔の味は変わります。
海苔の美味しさや等級は、味や香や見た目などいろいろな要素によって異なります。海苔は自然相手なものなので、どうしてもいろいろな要素でばらつきは出てしまいます。しかし、何よりも海苔の素材の良さを決めるのは、収穫した時期だとされています。
海苔が収穫されるのは11月終わりから1月半ばぐらいまで、その後になると色落ちや味落ちがしてしまいます。
いずれにしても海苔を美味しくいただくためには、なるべく湿気させないことが大切で、海苔の袋には乾燥剤が入っていますが、密閉できない袋や缶は湿気やすいので、保管などの取り扱いに注意してください。