この等級というのは品質を表しているのですが、天然物の海苔となるとどうしてもその年に採った海苔の品質に差が出てきます。
収穫する時期によって味わいや香りが異なったりと、時期や年による変動が多いため、等級を決めるための基準は統一することが難しくなってしまうのです。
ただし、この等級を決めることは決して無意味というわけではありません。
海苔は同じ地域で生産されても漁場が少しずれたり、収穫が一日違うだけでも同じ海苔にはなりません。
その為、同等の品質の海苔に同じ等級をつけて出品し、その等級に格付けされた海苔に対して値段を決めて落札されていきます。
これは海苔の色調や形状(厚さや海苔についている穴の程度など)を瞬時に見分けてそこから用途を分けることができます。
例えば、味は変わらなくても海苔の表面にある穴が目立つようなら寿司用には向かない、海苔にヤブレや縮みがあるようなら業務用には向かなく、キズのりなど様々な用途へ変えられることが出来ます。
そのため、等級は基準が無いものの、とても重要なものとなってくるのです。